2022年(令和4年) 11月定例会 代表質問 白石英行 全文

2022年(令和4年) 11月定例会

自民党文京区議会幹事長の白石英行です。
私は本年の2月定例議会にて質問し、9ヶ月経過した本日改めて質問させて頂く機会を得ました。この間に新型コロナウイルス感染症の第7波が夏に訪れました。区民は基本的対策を実施し、庁内は流動体制を継続し対応を図ってきましたが、現在、感染者数は再拡大傾向にあります。当初、来年1月?2月に予想されてきた第8波に対しての対応をどのように計画し、区民に安心を届ける準備しているのか始めにお聞きかせ頂きたいと思います。

本年2月の一般質問では、コロナ禍での不用額や想定以上の経済景気の上振れによる令和3年度都区財調交付金の増、令和4年度財調においては19.3%増の経営資源を活用し、必要な時期に必要な支援を打つべく迅速な補正予算の対応を図るようお願いし、本議会で4回目の補正予算を組まれたご努力に、職員の皆さんに感謝申し上げます。感染症対策を充実させながら物価高騰による支援として、事業者支援をはじめ委託事業者への支援を実施する事で区民生活を安定させ、また文の京らしく、子ども達への支援として全子育て世代に対する給付や伸び悩む合計特殊出生率に対応して先進医療の技術を活用した不妊治療補助、そして今定例議会に上程される世帯主が75才以上の高齢者への支援臨時給付金などは、生活者支援、事業者支援として早急な対応として我が党が提案してきたものを実現され、また、小石川図書館と竹早公園の一体的整備計画、関東財務局小日向住宅跡地の福祉計画や学校改修など着実に計画し進められた事を評価させて頂きます。
私達はイギリスで起きた財源確保のない減税による「成長計画」が招いた経済危機が起きたように、財源の中長期的な視野を持ちつつも、優先順位を考え積極的な実現化を進め、本定例議会で示された来年度の重点施策を着実に進め、文の京の未来を共に創る為に各委員会や日常経常的に提案して参りたいと思いますので、引き続きよろしく御願いして質問に入ります。
今回は
1. 文京区職員体制の方針について
2. 地域活動センターのバージョンアップについて
3. 公契約条例について
4. 環境政策助成について
5. DXの推進と民間事業者参入について
6. 教育のDX推進と部活動維持について
7. 東京大学のキャンパスエリア活性化に向けた基本構想について
8. 学校施設等の快適性向上について
9. コミュニティ創出区民祭りの実施についてお伺いしていきます。

まずはじめに本区を牽引して頂く職員体制についてお伺いします。
私は1999年に初当選し23年の歳月が経過しました。バブル崩壊以降の経済低迷に対する各自治体への影響やドーナッツ現象による人口減少期など、本区の舵取りに影響すべく区民サービスの低下をせざる得ない時期も区長が議員時代に共に経験して参りました。現在は、人口回帰も相まって、人口もおよそ23万人にとなり住民税や景気回復に伴う税収で予算規模も1000億を超えるようになり、少子高齢化社会の対応、価値観の変化、ビジネススタイルの変化など区民ニーズも多様化しています。これに対応する為に、職員数については、必要な部署に適正に配置するため増員や内部統制の充実を求め、区民サービスの向上をお願いして参りました。
文京区職員白書では、平成19年(2007年)新行財政改革推進計画 中間期では、1859人、平成23年(2011年)第3次行財政改革推進計画 最終年では1786人と減少し、平成28年(2016年)行財政改革推進計画 最終年では1798人、令和元年(2019年)基本構想実施計画 最終年では1856人、令和3年「文の京」総合戦略 中間期では1966人と増加しており、適正化につとめる一方で新たな業務が生じる場合などにおいては事務量・運営方法を精査した上で人員配置をされたとしています。また、総合戦略期間における削減要素及び増員要素は流動的であることから具体的な削減目標数値は示さず、職員数の適正的化の基本的な考え方を示すのみとされました。また会計年度職員数も令和3年1722人と前年度92人増で、再任用職員数は、平成29年171人から令和3年143人と減少傾向にあります。
また、先の9月定例議会で議決された地方公務員法の改正に伴い、管理監督職務上限年齢制及び定年前再任用短時間勤務制が新設されました。
 このように正規職員・会計年度任用職員・再任用職員及び再雇用職員により本区が運営されております。その背景の一部には、日本の人口動態が減少傾向にある事もあり、人口回帰した東京においても他区でその影響が見受けられるところも現れ、地方からその労働力の恩恵を受けてきた東京でも人材確保が課題になってきました。総務省の自治体戦略2040構想研究の提言では、「人口減少により2040年には現在の半分の職員数で自治体が担うべき機能を発揮できる仕組み」が必要とされました。
 ここで現在のそれぞれの職員数と来年度予定職員お聞きすると共に今後の職員体制をどのように構築するか方針をたてることで、職員白書に示されている「職務職責及び能力に相応しい給与処遇の実現及び人材活用のための弾力的な任用管理を促進し、職務職責及び能力・業績を適切に反映したメリハリある人事」が実現できると考えますが、お考えをお伺いします。
 そして、職員の皆さんのスキルがアップし、区民の役に立つところである文京区役所が成立するために必要な条件が継続的に求められてきます。
 この間、管理職選考の受験率低迷が議会からも指摘されてきましが、本区の傾向に改善は見られたのかお伺いします。2023年から導入される「指名制度」が解消策になったとしても解決策にならないように考えますが、今後の働き方改革を含めて方針を示す事が必要と考えますがお考えをお伺いします。
また、9つの地域活動センター機能は、広聴や相談、区役所との連絡調整、町会等の支援、サービスコーナー、ふれあいサロンの実施など多岐に渡り実施され区民に身近な区役所として活躍されています。新型コロナウイルス感染症により、変化したコミュニティーの再建が必然とされる今日、地域の拠点として活躍されるには更なる人材が必要になることは必然とも考えますが、今後、地域活動センターの方針を示し、バージョンアップする事が必然と考えますが合わせてお答え下さい。

 この件について、続けて教育部局にも質問させて頂きます。
 娘も3年生になり公立小学校の先生のご努力に改めて接し、感謝をこの場をお借りして申し上げます。この間、働き方改革の一助となるよう学芸大学付属竹早中学校の民間企業参入によるICT活用の構築を紹介させて頂き、教育部局にもご努力を頂き後に触れさせて頂きますが、
本年10月には文部科学省が公立校職員のなり手不足が深刻化している現状から、採用試験の前倒する検討に入りました。この背景には、2021年度実施した公立小学校の教員採用試験の倍率が全国平均2.5倍と過去最低を更新した事にあります。本区は教職員の採用を地方分権下において求めているところですが、東京都公立学校教員採用候補者選考の現況は2021年小学校全科合計で2.3倍、中・高等学校では4.4倍であり、2022年では小学校全科合計で1.4倍、中・高等学校では2.9倍という現実であり、応募者数の減少が改善されていない現状にあります。未来を築く子ども達を育む先生をどのように確保していくのか、また先生の環境整備である働き方改革を区民の理解を得ながら今後どのように進めていくのか、また学校運営協議会の開設状況、公立中学校の休日部活動を民間へ委ねる「地域移行」が2023年度から段階的に始まりますが、他区では外郭団体を設置し民間活力を集約するなどの動きがある中、本区の部活動維持の取組状況をお示し下さい。



次に公契約条例についてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、昨今のウクライナ情勢に端を発し、円安が進行し様々な物の物価高騰が続いており、公契約並びにその担い手の労働環境が大きく変化しており、その対応として、公共事業の質の確保や労働環境の適正化を図る為に公契約条例の検討が必要と感じています。
公契約条例を制定した区では、労働者団体や事業者代表、社会保険労務士などで構成される審議会で賃金の下限額を制定し、工事などを受託した事業者は、その賃金を遵守する仕組みを取り入れ、また、従事者の適正な労働環境を確保することができていると聞いています。この仕組みにより結果、公共サービスの質の確保や地域経済の健全な維持へとつながるものではないかと考えています。
他区においてもこの社会情勢や人口動態の変化を受けて、公契約条例制定にむけ動き出しているところもあると聞いています。
そこで本区として、公契約条例をどうように捉えているかお伺い致します。
またこれらの情勢を鑑み、制定に向けて検討を進める時期と考えますがお考えをお伺いします。
 

次に環境政策についてお伺いします。
本区でも衆議院議員を務めた故鳩山邦夫氏が、政治理念の集大成として「自然との共生」を訴えたのがもう20年も前の話になります。代議士はアインシュタインの言葉から「エントロピーは全ての科学者にとって第1の法則である」を引用して、人類が生きていく上でもっとも考えなければいけないのが、「エントロピーの法則」であり、膨大化したエントロピーが地球温暖化を招き生態系が破壊される事で未来世代の幸せを奪ってはならないという信条でした。今年の夏は1998年の統計開始以来、気象庁は2番目に暑い夏だったと発表し、電力不足、そして新型コロナウイルス感染症と私達の身の回りの変化を予想されたかのようにその言葉を思い出します。
前菅総理は、2050年カーボンニュートラル宣言を行い、社会経済を変革し産業構造の大転換で力強い成長を生み出すことを経済界に発信しました。
本区でも脱炭素社会を目指しゼロカーボンシティの表明をし、区民と共に取り組んでいく姿勢を2月にお聞きしました。断熱窓や家庭用燃料電池等の設置助成、様々な主体との連携をソフト・ハードの両面から地球温暖化対策を推進し、樹木の保全や緑の創出など御答弁頂きましたが、まずはその状況をお示し下さい。
一方東京都では、カーボンハーフに向け東京の地域特性として屋根にポテンシャルを見いだして住宅供給事業者に対し太陽光パネルの設置の義務づける仕組みをつくりました。区内の住環境更新の際の新たな手法であり、今後課題が整理されていく事が必要です。本区では屋上等の緑化により空調電気料7%削減効果など実施しておりますが、住宅の更新と共にリフォームによる更新も多く見受けられます。このような中で、日本塗装工業会が実験値で示している「高反射率塗装」で夏場の空調7%削減するなど新たな助成項目を見いだして協力頂く事が区民に求められている時期と考えますが、お考えをお伺い致します。


次にDX推進についてお伺い致します。
DXはデジタルトランスフォーメーション、直訳すればデジタル変革となります。ご承知の通り、政府は令和2年12月に「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」を策定し、令和4年6月、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」が閣議決定され、目指すべきデジタル社会のビジョンとして改めて位置づけられました。このビジョンの実現のために本区では、本年8月に「文京区職員DX行動指針」を策定し、住民サービス向上の為に取り組んでいる事に大きな期待をしております。
それはステップ1(データ化)、ステップ2(ICT化)、ステップ3(DX化)の段階を一つとして捉え定義していることにあります。また、先に述べた人口減少に伴う職員数の適正化が求められつつも、行政需要に対応して行かなければならず、最小のトライ&エラーを繰り返しつつ、前進させなければならない状況下にあるからです。職員改革マインドに掲げられた、「職員自らの変革、区民目線のサービス構築、やってみる、前例より効率優先、障壁となる制度を変える、誰一人とりのこさない」によって、様々な視点で庁内横断的な視野で構築される事を疑いません。
 この間、議会からも多くのDXによる行政サービス推進の為に、提案が上がってきました。他自治体において、政府の実証実験対象や民間企業との連携など多くの事例がありますが、IT改革スピードは日々、ハードとソフト共に急激な変化の中にあります。
 本区の情報政策課において平成31年に策定されたICTビジョンが進められる中、学芸大学竹早中学校では民間企業30社が学校内に入り、教育内容が向上できるもの、働き改革に生かせるものをITで変革する研究が始まった事を紹介させて頂いたのが4年前であり、現在進行中の中、岡山、岩手、福島の各町教育委員会との連携や名称「スゴイ部屋」での教室改革などは、教員マインドだけで見いだせるものでなく、今でなくこれから対応を、IT技術も取り込みながら価値を見いだす民間の視点を生かしたもので、このプロジェクトに参画するよう教育委員会に提案をしてきました。
 教育部局ではDX推進として、研究校及びICT支援員を投入しトライ&エラーを繰り返しながら成果を上げている事は教職員の皆さんに感謝したいと思います。この「未来の学校プロジェクト」以外にも区内多くの国私立学校でDX研究が民間事業者も組み込んで実施しておりますがその状況についてどのように把握し、生かしているのか先ず教育長にお伺い致します。
 またこの事例は区にも当てはまる事で、職員マインドだけでは、今が変わってもこれからにつながる事が難しい事を指摘してきました。この行動指針には、「全庁横断的にDXを推進する専門分野の設置」「必要に応じて外部人材活用」とされていますが、他区では大手ソフト会社などとも協定を結んで、人事交流をはじめ、ソフト会社の強みの技術を活用した施策展開や人工知能活用があげられていますが、今でなく、これから先を見据えたこの人材をどのように起用していくかスピードが求められますが、今後の方針について区長にお伺いします。


次に東京大学が策定したキャンパスエリア活性化に向けた基本構想についてお伺い致します。
 平成26年政府は少子化に始まり首都東京の一極集中の是正にまで議論が転じられるものとなった地方創生の中で、独自の取り組みが期待される地域の大学で魅力ある「教育」「雇用」「生活」の場を創り地域に貢献する為に大学の機能強化が各地で始動してきました。従って本年7月に策定された「東京大学と周辺地域の連携による東京大学本郷地区キャンパスエリア活性化に向けた基本構想」には、大学側が進め策定した基本方針として描かれており、その中には地域住民との交流・自然教室の提供・スポーツ施設利用・周辺地域の不動産活用・産学官民連携の拠点活用などが描かれている事は、昭和の活気ある本郷地域を思い出させるものであり、区内大学にも広がる構想と大きな期待をしているところです。
 この構想推進の為には、地域住民の皆様も参画頂く為のスキームが必要であり、本区としての協議や連携がなくして成立するものではありませんので、来年度重点施策として区民に情報発信していくことが必然と考えていましたが、本区として今後どのように進めていくのかお伺い致します。良い成果を生み出すことを期待しております。


次に不登校学校アシスト計画についてお伺いします。
文部科学省は全国国公私立小中学校で2021年度に30日以上欠席した不登校児の調査結果を244940人、前年度より24.9%増え、過去最多となり、背景には様々要因があるにせよ、急増している一因に起立性調節障害などの認知件数や新型コロナウイルスの影響も否めないものと思っています。
今までも多様な児童生徒の育成の為に、2019年不登校プロジェクトで早期の段階からの組織的・計画的なアセスメントを強化し「チーム学校」を見据えた不登校を生まない教育環境に取り組んでこられ、教員の先生には情熱をもってコミュニケーションをとって頂いたことと思います。生活指導など先生にとって、生徒と向き会う時間を持ち続けようとして頂いてきましたが、これだけの増加傾向にあっては通常業務のレベルアップを求められている中、限られた時間の中で対応する難しさを感じ得ないと考えたところ、本計画でモデル校4校に指導員を配置される事は子ども達にとっても一助となると期待をしています。
保護者との連携も必要であるものの、家庭内トラブルも多く見受けられる事例があるようになっており、子供家庭支援センターとの連携も必然になって参りました。本区の学校が教育センターとも連携し構築してきた成果は如何だったでしょうか。そして個にあった環境整備の必要性は、全国では過去5年間で3倍になっている状況が示す中、本区の経験を生かしながら全ての児童生徒達が不安なく未来を見据え、より良き社会人になるよう対応を進めて頂きたいと思います。そこでこれらの指導連携について、どうように進めていくのかお伺い致します。


次に学校施設等の快適性向上についてお伺いします。
 平成27年より築30年以上が経過している小・中学校について、快適な教育環境とするため、内装等の改修を実施し、普通教室等の整備が進みました。特別教室についても、設備・備品の更新を含め進める事はその経過を進めながら順次進めるよう求めてきました。来年度の重点施策において、今後5年間で集中的に改修工事を進めることは大いに評価するところです。以前に行った基礎調査では、改修が必要とされる特別教室は、小中学校合わせて11校で、202教室あると聞いています。増改築や様々な老朽化対策の工事を行いながら、多くの子供達が活用する学校は減価償却が進みますので、このスピード感を持った計画には、今までの進め方にとらわれない新たな手法で整備を進めていく必要があると考えます。先に述べた、「未来の学校プロジェクトで整備されたスゴイ部屋」は特別教室であり、民間4社の提案により整備をすることで、学校は先端技術等の導入がなされ、その成果を民間にフィードバックする形式で整備された事は両者共にwinwinの関係であり、次の特別教室の整備に入ったと学校関係者は言っています。本区では今後どのような手段で進めていくのかお伺い致します。
また現時点で、その財源としては学校施設建設整備基金を充てて行く事になるとおもいますが概算の経費をどのように見積もっているのかお伺いします。

最後に、コミュニティ創出の為に区民祭りをご提案致します。
 新型コロナウイルス感染症により、本区のコミュニティ形成を担ってきた様々な活動やイベントが休止し、順次再開するために区民の皆さんには大きな力を使って頂いております。本区は過去には「文京ふるさと祭り」を実施して、旧後楽園球場、東京ドームでの模擬店・イベントやパレードも実施して盛大に行ってきた時代もあります。
 来年度の重点施策では、全国藩校サミットが盛り込まれており、地方との連携による情報発信が組み込まれていますが、自治基本条例を持つ本区として、区民が主体で行い行政が支える「区民まつり」を実施する事により、町会や各団体、各事業者が参加し交流できる場も設けて頂き、更に魅力あふれる文京区を創造して頂きたいと思いますが、お考えをお伺いして質問を終わります、区長・教育長よろしくお願いします。


2022年(令和4年) 11月定例会 白石英行代表質問 答弁編

赤字が質問要旨
■黒字が区の答弁


新型コロナウイルス感染症の第8波への対応について伺う。

保健所では、に向けて、第7波(だいななは)と同程度の感染規模を想定した体制を整備してまいります。
まず、患者調査や健康観察に適切に対応するため、患者管理等業務委託により、看護師を中心とした約30人体制を確保する予定です。
また、区民からの相談対応や重症者の入院調整等を迅速に行うために、人材派遣を活用し、看護師を平日は日中と夜間を合わせて約8人体制、休日は約5人体制で対応してまいります。
さらに、主として医療機関が休診となる年末年始において、高齢者施設等での患者の発生に対応するために、医師及び看護師による往診等の体制を確保し、感染拡大防止を図るとともに、保健所と連携した入院調整等を行ってまいります。

まず職員数について伺う。
本年4月1日現在における職員数は、正規職員2,009人、会計年度任用職員1,737人、再任用職員121人、再雇用職員57人となっております。
来年度の職員数については、多様化・複雑化する行政課題や区民ニーズに的確に対応するため、現在、必要な人員数を検討しているところです。

職員体制の方針を構築すべき時期ではないか?
職員体制の適正化についての基本的な考え方は、「文の京」総合戦略で示しており、計画期間における人員の削減要素及び増員要素は、ともに流動的であることから、具体的な削減目標の数値は示しておりません。
次期総合計画の策定にあたっては、区民ニーズの把握に努めるとともに、人口動態や国等の制度改正の動向を踏まえながら、区政課題の解決に的確に対応できる職員体制を検討してまいります。

管理職選考の受験率等の向上心についてはどうか?

主任6年目以上の職員が有資格者となる全部受験方式等については、直近5年間では、5%前後で推移しております。
一方、主任3年目から5年目までの職員が、有資格者となる前倒し受験方式については、これまでの4年間では5%程度で推移しておりましたが、本年度は10%程度となり、今後の増加に期待しているところです。
個人のキャリアデザインの中で、管理職として働くことを選択肢の一つとして考えることができるよう、その魅力について管理職選考案内等により周知を図るとともに、ワークライフバランスの浸透や、テレワークを含めた多様な働き方の推進、所属長からの受験勧奨も併せて行うことで受験率の向上を図ってまいります。

コロナ収束に向けて、地域活動センターのバージョンアップを求めるが如何か?
地域活動センターは、地域コミュニティ形成の場を提供するとともに、地域住民と町会・自治会等との調整役を担うなど、様々な地域課題の解決を支援する場と位置付けております。
今後とも、身近な相談窓口として、地域のニーズや課題を把握し、必要な支援を行えるよう、職員の更なるスキルアップに努めるとともに、大学や企業等の多様な主体と協働しながら、地域の中心として、地域課題の解決に取り組んでまいります。

公契約条例制定が必要な社会情勢にあると考えるが如何か?
条例の制定により、ダンピング受注の防止や適正な労働環境の整備が進むことで、区が発注する公共工事や公共サービスの品質の確保及び向上などを図ることができ、また、従事者の賃金が保障されることで、地域社会の持続的な発展にも資するものであると捉えております。
区においては、これまで単独の区では、効果が限定的になることなどを課題に挙げておりましたが、特別区においては11区が条例を制定しております。
現在の社会経済情勢等を踏まえながら、今後、条例制定に向けた具体的な検討を行うとともに、関係団体との協議を進めてまいります。

ゼロカーボンシティの実現に向けた取り組み状況について伺う。
本年度の重点施策として実施している、区と契約する事業者への省エネルギー対策チェックリストの提供や、「クールアース文京都市ビジョン」の実現に賛同する事業者の募集については、いずれも一定数の事業者から回答をいただいており、脱炭素社会に向けた機運が醸成されるとともに、その取り組みが着実に広がってきているものと認識しております。
また、樹木の保全や緑の創出については、緑化啓発事業等への区民の参加意欲も高い状況となっております。
ゼロカーボンシティの実現に向けては、区民や区内大学を含む事業者とともに、区を挙げて取り組むことが重要であることから、引き続き、大規模事業者等との脱炭素についてのヒアリング等を推進するとともに、家庭等の太陽光発電設備や家庭用燃料電池設置等の助成事業を進めてまいります。

更なる省エネルギー化の推進について、「高日射反射率塗料」など区民参画の助成制度を充実するべきではないか?
家屋や建物の高断熱化は、省エネルギー化を推進するために重要な取り組みであると認識しており、これまでも、区では、断熱窓への助成事業に取り組んでまいりました。
家庭等における新エネルギーや省エネルギー設備の普及を更に推進するために、「高日射反射率塗料」等を含めた助成事業の充実を図ってまいります。

DXの推進には、民間ICT企業等から人材を受け入れるべきではないか?
来年度の重点施策である「DX推進プロジェクト」において、職員のデジタルスキルの向上のため、民間ICT企業への職員派遣研修の実施を検討しております。
また、派遣先の事業者から、高い技術を有する人材を受け入れることについても、併せて検討を行っているところです。
今後とも、民間ICT企業等からの知見やノウハウを取り入れるとともに、DXに関する技術や知識を広く習得できる環境を整備することにより、DXを推進してまいります。

「東京大学と周辺地域の連携による東京大学本郷地区キャンパスエリア活性化に向けた基本構想」に文京区が参画すべきではないか?
東京大学は、地域との連携を一層強化し、新たなローカルネットワークを構築するなど、大学と地域社会が一体となって、まちの活性化を目指すことをエリアの将来像とした「東京大学と周辺地域の連携による東京大学本郷地区キャンパスエリア活性化に向けた基本構想」を策定し、本年7月、本区に手渡されました。
本基本構想では、「多様性と包摂性(ほうせつせい)を尊(とうと)ぶ開かれたキャンパスの形成」、「キャンパス内・屋外空間の一層の活用」など、5つの基本方針が示されております。
とりわけ、基本方針の「地域が抱える社会課題への貢献」においては、本郷キャンパス周辺地域の活性化に向け、大学が培ってきた、まちづくりにかかわる知見を周辺地域に還元しつつ、関連住民、企業、自治体等と協調し協議を重ねて、まちづくりを地域とともに推進するとうたわれており、区として大学とともに推進していく必要があると受け止めております。
今後、本基本構想に基づいた具体的な取り組みについて、地域との協議のあり方も含めて、大学と検討を進めてまいります。

「文京区民まつり」を実施してコミュニティ創出・連携・強化を図るべきではないか?
新たな「区民まつり」を実施することは考えておりませんが、区では、これまでも地域の実行委員会が主催する花の五大まつり等において、区民等と協働しながら、本区の魅力創出に取り組んでおります。
また、町会・自治会が行っているラジオ体操や子どもまつりなどの地域コミュニティを活性化する事業に対して、補助金による支援を行っているところです。
今後とも、実行委員会や町会・自治会等と連携し、地域コミュニティの創出につながるよう、まつりの支援を行ってまいります。
また、地域活動センターを中心に、地域活動団体が実施する様々なイベントに対して、きめ細やかに相談に応じることで、地域コミュニティの活性化に努めてまいります。

 学校教員の確保の為に、早急な対応を図るべき。
学校教育における教員の役割は大変重要であり、教員不足により、学校・学級運営に支障が生じることは厳に避けなければならないと考えております。そのため、教員の確保は最優先の課題であると認識しております。
教員の採用は都教育委員会で行っておりますが、区教育委員会としましても、教員という職に魅力を感じてもらえるよう、区立学校の教員等が区内大学で講義を行い、その魅力を伝えております。
また、通常より長期間、教育実習生を受け入れているほか、教員を目指す学生に区立学校を体験してもらう機会を設けております。今後も、区内大学との連携を深め、教員の確保に努めてまいります。

学校における働き方改革への理解深化を図るべきではないか?
教員を確保するためには、その魅力を伝えるだけでなく、働き方改革やメンタルヘルスのケア等により、働き続けることのできる職場環境を作ることが重要となります。
そのため、学校では必要とされる業務の見直しや、ICTの活用を進めており、教育委員会では、非常勤講師やスクール・サポート・スタッフ等の人材を配置し、教員の負担軽減を図っております。
また、職層ごとのメンタルヘルス研修に加え、様々な悩みを抱えやすい若手教員を対象に、教育アドバイザーを配置しております。
保護者や地域の理解と協力のもと、引き続き、これらの取組みを進め、一人ひとりの教員が持てる力を十分に発揮できる環境を整えてまいります。

学校運営協議会の開設状況について伺う。
現在、小学校7校、中学校4校、合わせて11校に学校運営協議会を設置しております。学校経営方針を踏まえ、地域の方に様々な形で学校支援を行っていただいており、学校では地域と協働した、教育活動が進められております。

部活動推進の為に必要な外郭団体など設置をするべき時期ではないか?
現在、部活動指導員や補助員を全中学校に配置し、部活動の顧問に代わって指導ができる環境を整えております。
今後とも生徒の活動が継続して保障できるよう、地域のスポーツ団体等と連携・協働を進め、区長部局とも連携を図りながら、3年間の移行期間のなかで、段階的に、休日等の地域移行を進めてまいります。

学校におけるDXの推進に学芸大学の手法を取り入れては如何か?
「未来の学校みんなで創ろう。PROJECT」については、区教育委員会担当者が、東京学芸大学の担当教授と情報交換を行っており、連携の在り方を検討しております。
学芸大学が進める民間活力と連携すべきではないか?
 民間事業者の協力のもと進めるDXについては、民間の公益財団法人からICT活用の支援を受け、課題解決・改善に取り組む実践研究を行った学校もあり、引き続き、民間事業者との連携について模索してまいります。
 DXに関する状況把握については、教育工学研究協議会等に区教育委員会の指導主事を参加させ、情報収集を行っており、先進地域の取組を参考としてまいります。
今後も、区内外のDXの推進についての情報収集に努め、区長部局とも連携し、「文京区職員DX推進行動指針」に基づき、学校のICT化、DX化を進めてまいります。

多様な生徒・児童に対応する為に、学校と教育センターとの連携の推進を図るべきではないか?
これまで「チーム学校」を見据え、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置により、学校と教育センターの連携を深めてまいりました。その結果、早期に学校で気になる子どもの様子を教員と教育センターとが共有し、子ども家庭支援センター、教育センター総合相談室、ふれあい教室、その他福祉機関等と連携することで、個に応じた心のケアや環境面の支援につなげることができました。
スクールソーシャルワーカーの計画的な増員など、これまでの取組みに加えて、来年度より実施予定の学校内の居場所づくりや、NPOと連携したオンライン活用による支援などにより、児童生徒一人一人の多様なニーズに応えた環境づくりを進めてまいります。


特別教室の改修について、先に述べた学芸大の手法など、今までに囚われない手法で実施して、最先端技術導入を図るべきではないか?
これまで、特別教室の改修は、増築や緊急性のある他の改修工事を含め、学校施設全体の状況を勘案した中で、緊急度、重要度及び優先度などを見極めながら、計画的に実施してまいりました。
来年度以降、更なるスピード感をもって特別教室の改修を行うため、民間事業者等がもつノウハウやアイディアを取り入れ改修を行っている他自治体での取り組み事例を参考にしながら、検討を行っているところです。
まず来年度は、『標準仕様』の作成、各校の異なる環境で必要な工事の調査、他の工事との時期の調整などを行い、その後に、設計・施工と進めてまいります。
なお、特別教室の改修全体にかかる工事費等を含めた総事業費については、来年度、工事全体の進め方を決めていく中で積算してまいります。


※令和4年10月〜令和5年4月まで「議場の特定天井改修」の為、委員会で開催されています。


その他、コロナ対策としてリモート会議を行っています。