■予算委員会(2006年2月23日)

■区の答弁

(赤字:白石質問  黒字:区長又は教育長答弁)

●質問:協力・相互尊重・共有の精神などについて
答弁:私は、自治基本条例の施行以降、協働・協治フォーラム等により、区内の多様な主体が対等の関係で協力し、地域社会の課題を解決するという、協働・協治の考え方の普及を図ってまいりました。
今後は、提案公募型事業をはじめとして、個々の施策の実施を通して、協働・協治についての区民の皆様の理解を深めてまいりたいと思います。

●質問:今後の新公共経営について
答弁:まず、NPM予算編成システムに関するお尋ねですが、 予算編成においては、各部が区民の目線に立って日々の職務を遂行する中で、区民要望を的確に把握し、区民の満足度を高めることを目指すことが極めて重要であります。
そのために、これまでNPM予算編成システムの手法により、各部が主体的に財源確保と事務事業評価による組織・事業の見直しを行い、その結果を予算編成に生かすとともに、限られた財源を必要な施策に配分してまいりました。
さらに、成果志向に基づき、効率的な予算執行の努力をしてきたことによりまして、実質単年度収支は良好な状態を維持してまいりました。
今後の財政運営も決して楽観できる状況にはないことから、引き続き、これまで培ってまいりましたシステムを用いて、新公共経営の視点に立った予算編成に取り組んでまいります。

●質問:長期的な視点に立った財政運営について
答弁:今般の三位一体の改革により、平成十九年度からは、歳入の根幹を成す特別区民税が大幅に減収となることが予測され、今後の財政運営は決して楽観できる状況にはありません。
さらに、本格的な少子高齢社会の到来に対応するための子育て支援や、安全で安心して暮らせる地域社会を構築するための施策など、喫緊の課題に着実に取り組んでいくことが求められております。
時代の要請に的確に応えつつ、将来世代に対する責任もしっかりと果たしていくためには、持続可能な財政体質をつくり上げることが必要であり、長期的な視点に立った財政運営が不可欠であります。
引き続き、単年度の収支バランスを良好な状態に維持していくことはもとより、貯えであります財政調整基金や特定目的基金について、中長期的な数値目標を設定した計画的な活用を図り、新公共経営の理念に沿った予算編成に取り組んでまいります。

●質問:都区財政調整主要五課題について
答弁:主要五課題については、都と区が相互に連携、協力していくことが何よりも重要であるとの見地から、早期にこの問題を解決すべく、ぎりぎりの交渉結果として二月十六日の都区協議会において合意するに至りました。
合意の内容は、これまで区側が主張してきたこととは大きくかけ離れており、決して納得のできるものではありませんが、都区の役割分担を踏まえた財源配分のあり方については、今後設置される都区共同の検討組織の中で引き続き協議していくことといたしました。
これまで、議会のお力添えを受けながら、協議してまいりましたが、このような結果となり、内心忸怩たるものがございます。
今後は、新たなステージでの議論に移るわけでありますが、区長会副会長としても、最大限の努力をしてまいる所存でございます。

●質問:公会堂のPRについて
答弁:公会堂については、本年4月からアカデミー構想の中核施設となることからも、従来の広報紙などに加え、ホームページの充実、大学・企業等との新たな広報媒体の検討を行ってまいります。
また、区内外に文化発信を行いながらも、収益性にも寄与する広報手段の研究についても着手してまいりたいと考えております。

●質問:封筒等への広告掲載に関する提案について
答弁:本区では、平成15年に「印刷物広告掲載ガイドライン」を策定しており、来年度は、「わたしの便利帳」に広告掲載を予定しているところです。
広告の掲載に当っては、公共性、品位などに留意するとともに、地域経済の振興等にも十分配慮しながら、今後も適切に取り組んでまいりたいと考えております。

●質問:アカデミー構想について
答弁:文京アカデミー構想については、来年度からの執行体制も整い、全国的にも先駆的な本構想がスタートいたします。区民部にアカデミー推進課を設置し、教育委員会から多くの事務が区長部局に移管されることとなります。
私は、この新たな組織に生涯学習・文化・スポーツに加え、国際交流、観光事業が一元化されることで、従来にもまして柔軟で迅速な組織が構築され、多様な区民との協働が可能になるものと確信しております。
また、事業推進の中核となる、地域・文化振興公社についても、「財団法人 文京アカデミー」への改称を予定するなど、体制整備に取り組んでいただいております。
私も議員同様、本構想の成否は、職員の意識改革にあると考えております。所管課はもとより、とりわけ公社職員につきましても、従来からの枠を越えた発想で事業に取り組んでまいります。

●質問:今後の都市型保育サービスについて
答弁:本区では、平成十七年度、子育て支援計画を策定し、計画に基づき、年末保育、病後児保育など様々な保育メニューを提供し、保護者の方々のご要望にお応えしているところです。また、来年度には、一時保育事業の実施、認証保育所の増設、幼保一元化施設の開設などを行い、子育て支援策の充実を図ってまいります。
今後、都市型保育サービスについては、駅前保育、十三時間保育等を実施しております認証保育所によるサービス提供を中心に官民の役割を分担し、事業を展開していきたいと考えております。

●質問:ジェンダーの視点」と「少子化対策」について
答弁:「ジェンダー」とは、社会的、文化的につくられた性別をいい、ジェンダーに敏感な視点に立って、男性も女性も平等に、その個性と能力を発揮できる社会を実現することは、重要なことだと考えています。
昨年、内閣府がまとめた調査によると、女性の働く環境が整っている国ほど出生率が高いという傾向にあります。このようなことからも、少子化対策には、男女がともに主体的に、仕事と家庭を両立させうる環境をつくれるよう支援していくことが、何よりも重要なことであると認識しているところです。今後とも、仕事と家庭の両立支援とともに、地域全体での子育て支援に取り組むことにより、猪口大臣のいう「家庭も仕事も両立していく人生が可能な」社会の実現に向けて努力してまいりたいと考えております。

●質問:まちづくりについて
答弁:文京区都市マスタープランにおいては、基本的な考え方のひとつとして「地域特性に対応した多様な市街地の整備」を挙げております。このことは、五地域分類にこだわったものではなく、茗荷谷駅前地区や後楽二丁目地区などにおいても地域特性を生かしたまちづくりを進めているところです。
 都市マスタープランの改定時期については、具体化されていませんが、今後とも地域特性を生かすことによって、魅力あるまちづくりを進めてまいります。

●質問:目白運動場について
答弁:このたびの運動・防災公園整備は、文京区として最大の規模となることから、幅広い区民の方々に利用していただけるよう意を用いてまいります。
子どもたちのための遊び場空間づくりにつきましては、新たに、幼児が、芝生の上でのびのび遊べるみどりの子供広場や、小中学生が思いっきり体を動かし、様々な遊びや運動に挑戦できるアスレチック広場、さらには親子が緑の木陰で休める休息広場や、現在の自然環境を活かした樹林地に設ける散策路など、子供たちが様々な自然に触れ合える場にしたいと考えております。

●質問:公有地の有効活用について
答弁:旧元町小学校跡地については、地域からも恒久的な活用策を望まれておりましたが、この度、跡地活用の基本的な考え方をお示しし、本格的な検討に着手することといたしました。
  基本的には、老朽化の著しい総合体育館の機能移転を中心に、元町公園との一体的な整備を行います。また、事業スキームについては、公益法人や教育機関などとの共同事業とし、事業者についてはプロポーザル方式により選定したいと考えております。
今後は、区民の貴重な財産である跡地活用について、広く周知するとともに、様々な機会を捉え、ご意見をいただき、プランに反映させてまいります。
また、小石川保健サービスセンター移転後の活用策につきましては、有効活用を図るよう検討してまいります。
なお、旧衛生試験所の業務につきましては、現在、試験検査のあり方、業務内容等について検討しているところでございます。

●質問:「文の京パトロールキャップ」について
答弁:犯罪抑止効果を高めるためには、区内一律ではなく、各地域の特性に合った、きめ細かな特色ある防犯活動が重要であると考えております。
そのため、新年度には、地域で中心となり自主防犯活動を推進する「防犯リーダー育成講習会」により自己啓発を図ることや、自動車による自主防犯パトロール用「青色回転灯」の貸与を行い、地域ごとに特色のある自主防犯パトロール活動を支援してまいります。また、ご提案の「文の京パトロールキャップ」などにつきましては、本年度より実施している、自主防犯パトロール用資器材購入助成制度の中で対応するなど、防犯に強いまちをアピールしてまいります。

●質問:「防災行政無線」の使用について
答弁:現在、安心メールにより配信しております情報には、発生時間、場所、状況、加害者の特徴などが含まれ、登録者が正確な情報をいつでも確認できるなどの利点があります。一方、防災行政無線では、これらの詳細な情報を正確に伝えることは困難だと考えますし、人命にかかわる切迫した事態につきましては、防災行政無線の使用についても考慮してまいります。

●質問:コミュニティバスについて
答弁:まず、アンケートの区民ニーズですが、コミュニティバスが自宅や目的地近くに導入された場合は、「利用する」が63.2%と高く、また、週1回以上利用するとした人が38.7%を占めております。
次に、ルート設定についてですが、導入に関する基本的な考え方の検討に際し、シミュレーションの結果などを踏まえて決定していきたいと考えております。

●質問:パートナーアニマルとの共生会議について
答弁:犬やネコなどのパートナーアニマルとしての動物と人が共生していくためには、飼い主のモラルが何より重要なことと考えています。
本区といたしましては、区内動物愛護団体との緊密な連携のもとに、動物の飼養指導員・犬猫の正しい飼い方普及員の活動の活性化を図るとともに、犬のしつけ方教室の開催や、区報等を用いて飼い主のモラルの向上を働きかけてまいります。
なお、ご提案の「パートナーアニマルとの共生会議」につきましては、今後の検討課題とさせていただきます。

●質問:介護保険制度の改正のポイントと広報活動について
答弁:今回の制度改正で私が最も重視していることは、介護予防システムの構築であります。今後の高齢社会を明るく活力のあるものにするためには、高齢者の方々が介護予防に努め、健康長寿を実現することが何よりも重要で、介護保険制度を持続可能なものとする上でも肝要と考えております。
制度改正に伴う広報活動としては、区民の方々に分かりやすくお知らせするため、三月中に区報特集号、パンフレットを発行し、地域ごとに区民説明会を開催する予定です。あわせて、ホームページ、CATV等も活用し、改正された制度の理解に努めてまいります。
また、民生委員、話し合い員、町会等の地域団体や医療関係団体等の方々に対し、地域での制度周知等の担い手になっていただけるよう、より一層ご協力をいただくこととしております。

●質問:認知症高齢者への対応について
答弁:認知症の理解を広め、介護者を支援するため、在宅介護支援センター等において講演会や介護者教室等を実施するとともに、早期発見や地域における見守りのため、地域ネットワーク作りを行ってきました。四月以降は、新設する地域包括支援センターを中心として、一層の拡充に努めてまいります。
また、総合的な相談体制については、区における高齢者相談をレベルアップするとともに、地域包括支援センターの保健師・社会福祉士等の専門職員がチームとして、区との連携のもと、地域に根ざした総合的・包括的な相談支援を行う体制を確立・強化してまいります。

●質問:精神障害者を対象とするサービスについて
答弁:これまで、精神保健福祉法に基づいて提供されていたホームヘルプサービス等の居宅生活支援事業は、障害者自立支援法に基づく自立支援給付として、引き続き提供されることとなります。
さらに、地域生活支援事業として新たに相談事業を実施することなどにより、精神障害のある方々への支援を充実してまいります。

●質問:障害区分と審査会について
答弁:障害者の福祉サービスの必要性を判断する際の勘案事項の一つとして、障害者の心身の状況を把握するために、障害程度区分を6段階に分けて審査会で認定し、本年十月からの新しいサービスは、この障害程度区分によって利用決定される仕組みとなります。
審査会の委員の定数は十人以内とし、障害保健福祉の学識経験を有する者で、中立かつ公正な立場で審査が行える方々で組織します。
なお、審査会の委員には、障害者又はその家族を加えることを検討しております。
審査会の運営方針といたしましては、身体・知的・精神の障害者の特性や実情を正確に反映できるような審査、判定を行っていただきたいと考えております。

●質問:障害福祉計画と、本区の地域福祉計画との関係について
答弁:本区の「文の京ハートフルプラン」文京区地域福祉計画は、本区における保健・福祉の総合計画であり、その分野別計画の一つとして、すでに障害者計画を策定しているところであります。したがって、この障害者計画の改定により、対応してまいりたいと考えております。
また、改定に当たりましては、国により示される「基本指針」や、障害者・障害児、実態・意向調査の結果等を踏まえ、本区としての計画の目標や基本的な考え方を策定してまいりたいと考えております。

●質問:幼小中一貫教育の研究成果と今後の方向性について
答弁:子どもたちの学ぶ意欲や、より豊かな人間関係をはぐくむために、根津地域と千駄木地域の二地域において、二年間研究を行いました。
この研究においては、異年齢・異校種の交流機会を拡大し、幼稚園から中学校までの十二年間の教育の中で体験活動を計画的・体系的に推進する方途について、実践を通して形付けてまいりました。また、教師は相互の学習内容や指導法への理解を深め、保育や授業の改善に生かしております。成果としては、子どもたちが人とかかわる楽しさを実感するなかで、様々なことに意欲的、かつ主体的に取り組む姿が多く見られたと報告を受けております。今後は、この二地域の実践をさらに継続し、その成果を区内全域で活用してまいります。

●質問:学力向上モデル校等の成果をどう評価し、今後どのように拡充するか
答弁:中学校では、生徒の学習内容の確実な定着を図ることや発展的な学習に対応するために、大学生等の学習支援ボランティアの協力を得ながら学習支援を実践的に研究いたしました。その結果、生徒の学習意欲の向上や検定等への取り組みの充実が見られ、指導体制の確立にもつながりました。
また、小学校では、実態調査を踏まえた指導内容・方法の改善、問題解決型の学習の推進、教科担任制の導入などに取り組み、児童の学習意欲の向上と学習内容の確実な定着を図り、保護者からも理解を得ております。
来年度は「文の京」学ぶ力レベルアップ推進校を拡充し全中学校が取り組むとともに、継続してこれらの実践的な研究をより一層進めてまいりたいと考えております。

●質問:学習指導要領の改訂について
答弁:中央教育審議会の「審議経過報告」では「言葉」と「体験」をキーワードに、「言葉の力」を全ての教育活動の基本とすることが明示されております。
今後改訂される学習指導要領につきましては内容を十分に理解するとともに、学校における児童・生徒への具体的な指導の視点を明確にしていくことが大切であり、教育委員会といたしましても、積極的に教育改革を進めてまいりたいと考えております。

●質問:特別支援教育への円滑な移行に向けた取り組みについて
答弁:今年度、文京区においては、すべての小中学校において特別支援教育コーディネーターを指名するとともに、校内委員会を設置いたしました。特別な支援を必要とする児童・生徒について、コーディネーターが中心となり、相談活動や具体的な支援方法を検討するとともに、養護学校等の専門機関との連携に取り組んでおります。
また、文部科学省から委嘱を受け、特別支援教育体制推進モデル事業に取り組んでおります。具体的には、高機能自閉症等の発達障害児が在籍する学校に臨床発達心理士を派遣し、巡回相談の形で、行動観察や教員への助言を実施しております。
さらに、地域の方や大学生がボランティアとして児童生徒を支援するバリアフリーパートナー事業は、十六年度の開始以来、ほとんどすべての幼稚園、小中学校で活用されており、文京区の協働協治の取り組みを示す事業として定着してきております。
今後はさらなる人材育成に取り組み、これらの事業を発展させるとともに、生涯を通じて活用できる相談支援シートの開発等、相談体制の整備にも取り組んでまいります。
また、将来的には各学校に特別支援教室の設置が必要となることから、固定制の心身障害学級に相当する支援教室の配置も含め、必要な教室の整備について検討してまいります。